ポータブル型・動的画像解析
高解像度パーティクルカウンター
・ラプター・
粒度分布・形状分布
粒子サイズ、粒子数、濃度、形状分類を可視化
米国ビジョン・アナリティカル社は、世界最高水準の計測技術と豊富な応用ノウハウを活かし、幅広い業界向けに最先端の粒子特性評価用途に対し、設計から製造、検査、アフターサービスまで一貫したソリューションを提供しています。
Background
開発背景
旧来技術であるレーザー光遮断法、レーザー回折法、コールターカウンター法などの標準的な粒子測定方法は、粒子が球形であることを前提としているため、粒子の真の形状を正確に評価することは困難です(粒子の球形仮定が誤差要因となる点)。その結果、不規則形状の粒子、細長い繊維、汚染物質、複雑な形態を有する粒子・粉末については、信頼性の高い検出が行えなかったり、実際とは異なる特性評価がなされたりする場合があります。
多くの産業分野においては、「粒子が全体に存在すると仮定した平均粒径データ」にとどまらず、より詳細な情報が求められています。
こうした技術要求に応えるため、ビジョン・アナリティカル社は、実際の測定画像に基づき、粒子の形状や濃度を直接捉える画像解析ベースの粒子評価ツールを構築し、その結果として、ダイナミックイメージング解析方式を採用した「ラプター」を開発しました。
静的画像解析システムは自動顕微鏡で、非常に優れた画像品質を提供しますが、多くの粒子の代表的な結果を得るにはかなりの時間が掛かります。動的画像解析システムは、流動下で粒子の解析を可能にし、数分で数万個の粒子の特徴付けを行い短時間で統計的な結果を出力します。また、凝集物や少量のコンタミもサムネイル画像で客観的な証拠として検出・特徴づけることも可能です。
粒子サイズ情報だけでなく、形状に基づいて重要な意思決定を行うための詳細情報や解析ツールが現場では要求されています。粒子画像だけでは不十分で、長年にわたり製品改善に携わってきた弊社が開発した動的画像解析システムは、32以上の形状パラメータ情報を活用し、高品質な画像と併せて粒子分類、粒子相関、粒子濃度、粒子輪郭線など多くの解析ツールを提供します。
アメリカ合衆国フロリダ州マイアミに拠点を置き、数十年にわたる測定機器の開発経験に根ざした技術主導の企業です。動的画像解析をコア技術として活用し、マルバーン社マスターサイザー3000の特性評価手法を支援する機器やソフトウェアの開発も行っており、製品ラインは、サイズ、形状、濃度が粒子特性評価の重要なパラメータとなる特定の用途向けに多数のバージョンが開発されています。
動的画像解析(Dynamic Image Analysis, DIA)について
ポータブル型ラプターシリーズは、動的画像解析技術を用いて、液体・スラッジ・乾燥粉体に含まれる粒子のランダムな配向を捉えつつ粒子を直接撮像し、一粒子ずつ大量に情報を取得し、粒子サイズ・形状・濃度・個数を同時に解析でき、レーザー回折法や静的画像解析とは異なる特徴を持っています。解析には高速カメラと専用ソフトを用いて、画像に基づく信頼できる分析が可能です。
| 項目 | レーザー方式 | 動的画像解析(ラプター) |
| 測定原理 | レーザー光の遮光量・散乱量から 粒径を換算 |
油中の粒子を高速カメラで撮像し、 個別画像解析 |
| 測定対象 | 粒子数・粒径 | 粒子数・粒径・形状・画像 |
| 粒子の可視化 | X(見えない) | ◎ (個別粒子画像) |
| 粒径定義 | 等価球形(全粒子丸形状と仮定) | 実画像に基づく実寸 |
| 粒子形状評価 | X | ◎ (形状解析可能) |
| 粒子分類 | X | ◎ (気泡水滴・凝集体等) |
| 異物識別 | X | ◎ (繊維・破片・異物) |
| 透明粒子 | X(影響を受け、不安定化) | ◎(安定して検出可能) |
| 屈折率依存性 | 高い | 低い |
| シリコン不溶性微粒子 | 過大/過小評価の可能性 | 個別粒子画像で識別可能 |
| タンパク質凝集体 | 判別不可 | 凝集形状として識別可能 |
ラプターの優位性・特長
ラプターは、持ち運び可能なポータブル型の動的画像解析装置でありながら、湿式/液体試料/乾式粉体の粒子サイズに加えて円形度・アスペクト比・凸度・平滑度・繊維カール度など多彩な形状パラメータをリアルタイムで測定し、実粒子画像に基づく自動形状分類と高統計解析、さらに形状×サイズの複合クラスタ分類により、平均値では捉えきれない粒子特性を可視化し、材料特性の理解、品質管理(QC)の高度化、製品性能や工程管理の最適化を強力に支援します。
ポータブル性がもたらすメリット(固定設置モデルとの比較)
ポータブル性 × 高度解析ツール により、「現場で仮説検証が完結」 する点がラプターの一番の強みです。
また、測定精度 = 装置性能 × 運用再現性となりますが、ラプターは後者の安定性が非常に高いシステムと言えます。
現場起点の粒子解析プラットフォームという点で、ラプターのポータブル性がもたらす本質的強みは、下記6点が挙げられます。
1] 測定の“場所制約”を排除 2] サンプル変質リスクを低減 3] 形状×サイズ解析を現場で完結 4] QC・トラブル対応の即応性
5] 運用再現性を含めた総合精度向上 6] 測定の主導権が“分析担当者”から“現場・工程”へ移行
ラプターの競合優位性
✔ 即時性と現場運用
→ 場所を選ばず測定可能。分析ラグを最小化し、その場で意思決定が可能。
✔ 高統計 + 実画像
→ 数万粒子の統計解析と実粒子画像の可視化を同時に実現し、定量評価と定性確認を両立。
✔ 少量試料 / 高価材料への適応力
→ 少量サンプルでも代表性の高い解析が可能で、試料ロスとコストを最小化。
✔ 湿式・乾式の両対応
→ 一台で多様な試料状態・測定条件に対応でき、装置切替や再投資が不要。
✔ 形状×サイズの複合クラスタ解析
→ 凝集粒子、破砕粒子、異物などを自動分類し、工程異常や品質ばらつきの原因特定を迅速化。
✔ 導入・運用のしやすさ(低インフラ依存)
→ 大型据置機に必要な専用ラボ、分散配管、圧縮空気設備を最小限に抑えられ、初期導入・移設・保守が容易。
ラプターが強みを発揮する業界例
製造現場 QC
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粉体原料の受入検査・工程内検査
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ライン停止前の異常兆候検知
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即時測定・即判断による不良流出防止
医薬・化学
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API・中間体粉体の分散性・形状評価
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凝集・破砕・異物粒子の迅速検出
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開発・製造現場の両方で活用可能
建材・鉱物
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セメント、石灰、鉱石粉の粒度・形状管理
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採掘現場・製造現場での即時品質確認
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ラボ持ち帰り不要の現場解析
食品・化粧品
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粉末原料・懸濁液の分散性・食感/使用感評価
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異物混入・凝集物の早期発見
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工場内 QC・工程改善への即時フィードバック
電池・電子材料
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正極・負極材料粉体の形状・凝集評価
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スラリー分散状態の現場確認
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微小異常粒子による性能低下・歩留まり悪化の検知
材料開発・研究
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新規粉体・複合材料の特性比較
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試作段階での形状変化・分布評価
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研究室から現場まで持ち出せる柔軟性
動画・ラプターご紹介
粒度・形状分析用 初の循環式乾燥粉末測定モジュール
乾式粉体分散における新基準
ビジョン アナリティカル社は、粒子特性評価技術の限界を再び押し広げ、最新のイノベーションである循環式乾燥粉体用測定モジュールは、世界初※の技術として、粒子解析に新たな手法をご提案。本モジュールは、ラプター粒子径・粒子形状解析装置向けに開発され、脆弱な粉体、試料量が限られた材料、空気暴露に敏感な乾式粉体を扱うラボに対し、画期的な解析ソリューションを提供します。
(※当社調べ/特許出願中)
従来の乾式分散システムの課題
これまで市場に存在する多くの乾式粉体分散システムは、シングルパス型かつ圧力依存型でした。これらの方式では、高い空気圧を用いて試料を測定部へ送り込みます。この方法は粒子を搬送する点では有効である一方、以下のような深刻な課題を抱えています。
◾️粒子破壊のリスク
高い空気圧により、脆い粒子や不規則形状粒子が破砕される可能性があります。
◾️代表性の低下
試料が一度しか測定部を通過しないため、測定結果が粒子集団全体を正確に反映しない場合があります。
◾️試料ロスの発生
試料量が限られている場合、再測定や条件変更が困難、あるいは不可能になることがあります。これら制約は、高い再現性と信頼性が求められる分析、特に高価または繊細な材料を扱うユーザーにとって大きな障壁となっていました。
解決策:循環と制御という発想
循環式乾燥粉体用測定モジュールは、こうした課題を根本から解決します。
本システムは、低圧かつ密閉ループ構造を採用し、試料を無理に一方向へ押し出すのではなく、穏やかに循環させながら連続的に測定します。これにより、すべての粒子が均等に撮像・解析される機会を得ることができ、高い代表性と再現性を実現します。(特許出願中)
主な特長と利点
◾️循環式フローセル
代表性の高いサンプリングと、優れた再現性を実現
◾️低圧分散方式
脆弱な粒子や感度の高い材料を損傷から保護
◾️微量試料に最適
限られた試料を最大限に活用し、繰り返し測定が可能
◾️密閉システム
雰囲気制御や隔離環境下での測定に対応
革新的な設計により、粒子径・粒子形状・粒子濃度のいずれにおいても妥協することなく、乾式粉体に対する真の動的画像解析(DIA)を実現しました。
乾式粒子特性評価の新時代へ
この技術革新に依り、より柔軟で高精度な粒子解析ソリューションの開発を牽引し続けています。困難な条件下においても、正確で再現性が高く、代表性のある測定結果をユーザーに提供します。
材料が脆弱である場合や、試料量が限られている場合、また空気に敏感な場合は窒素ガス供給で、循環式乾燥粉体用測定モジュールを使用することで、粒子の真の形状と粒子サイズを確かな信頼性で測定することが可能となりました。
Target Industry Sectors
対象産業分野
ダイナミックイメージング解析(DIA:動的画像解析)方式の粒子計測機は、粒子のサイズ分布だけでなく、形状・個数・濃度・異物の有無を画像で評価できる点が特長です。実画像による高い信頼性があり、球形仮定に依存しない形状解析であるため、異物・繊維・凝集体の確実な検出が可能となり、現場での品質管理からラボ研究用途まで幅広くご使用いただけます。
そのため、以下のような分野・用途で広く活用されています。
粒子形状解析・形態評価・粒子数濃度
サイズ分布測定
- 球状度、アスペクト比、繊維状粒子の評価
- 凝集体・破砕状態の可視化
- 結晶形状・粉体形態の比較評価
- 繊維状粒子、針状結晶、アスベスト粒子の検出
- 長さ・太さ・曲がりの評価
- 従来法では見逃されやすい粒子の定量化
- 粒子数ベースでの濃度管理
- サイズ分布(個数基準・体積基準)の取得
- 凝集・分散状態の評価
医薬・バイオ分野・プロセス監視
品質管理・研究開発
- 注射剤中の不溶性微粒子試験
- バイオ医薬品中の凝集体・異物評価
- USP / EP / JP 対応試験の補完・可視化
- 製造工程中の粒子状態のリアルタイム監視
- 原料ロット間差・工程条件変更の影響評価
- 不良原因解析(画像による裏付け)
- 新材料・新配合の粒子特性評価
- 従来法(レーザー回折など)との相関確認
- 実画像データによる説得力のある評価
主な用途と具体例
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オイル、潤滑、エンジン燃料システム
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特殊原料、樹脂複合材料、精密電子部品
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化学薬品、化学プラント、スラリー工程
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医療機器、医薬品製薬(注射剤・点眼剤)
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バイオ医薬品(凍結乾燥治療薬・粒子検査)
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食品、飲料、化粧品、美容スキンケア
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金属粉末、添加剤製造、インク・塗料
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セメント、鉱物、鉱業、粉体製造
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カーボンファイバー、粉体材料、顔料
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航空宇宙、軍事、その他高信頼性用途
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半導体、電池材料、セラミックス
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品質管理・研究所、ろ過評価、環境分析